万葉草ファーム/日本茜栽培

日本の伝統染料植物 日本茜の栽培

日本茜の苗の特徴

私の育て方も原因のひとつだとも思うのですが、日本茜のタネから発芽した苗は非常に弱々しいと感じます。
まず子葉の段階で幼軸が徒長したように伸びます。
もちろん、日光にあたっている時間などの生育環境も関係していると思いますが、知り合いの方が育てている苗も同様であり、日本茜の苗の傾向として幼軸が長く伸びるのは確かだと思います。
長く伸びてもしっかりとした軸ならまだいいですが、非常に細い状態で伸びていきます。
こんな感じです。

日本茜の子葉

この苗は、気温が20度近くになった日に外で日光にあてたところ、地上部が倒れてしまいました。最初は、苗立枯病かと思ったのですが、外に出したことにより倒れたので病気ではないと考えます。
気温が低かったのか、そよ風にあたったのが原因なのか、よくわかりません。
ただ、そのまま潅水をし続けていたところ、見事に2つの新芽が出てきました。
新芽と枯れた茎が、一緒に写っています。

日本茜の倒れた苗から発芽1
日本茜の倒れた苗から発芽2

 

伸びすぎた幼軸をあえて切ってそのまま潅水だけしていたこの苗からも、新芽が出てきました。

日本茜の幼軸を切断後に発芽

 

こちらの2つの苗は、どちらも2節目が倒れ、枯れてしまっていますが、新たな芽が子葉の節の部分から出ており、さらに土の中から2つの新芽がでている苗もあります。
茎が倒れてしまった結果、この苗は逆に丈夫な株に育つ可能性が高まったと言えます。

日本茜の本葉が枯れてから発芽

なんだろう…始めから倒れるつもりでいるんでしょうか。
ここまでくると弱々しいということを通り越して、そうなるように自ら仕組んでいるんじゃないかとさえ考えてしまいます。
日本茜にとって、大事なことは数多くの芽を出し、数多くの花を咲かせ、数多くのタネを作る。そのためには、根を大きく、強くさせること。
植物にとっては当たり前のことですが、日本茜には日本茜のやり方があるんだろうなと思う毎日です。