万葉草ファーム/日本茜栽培

日本の伝統染料植物 日本茜の栽培

日本の伝統色 草木染

先日「日本絹の里」で催されている企画展「平安王朝の文化 ~よみがえる源氏物語の世界~」を観覧してきました。
その中で京都の「風俗博物館」から提供された、ある説明書きの内容が素晴らしかったので記しておきます。

日本の伝統色 草木染
日本の伝統色、その色名は四季の美しさからいただいた日本人の魂が込められています。
明治になり、日本にも化学染料がもたらされるまでの万葉から江戸時代までの染色は、自然の恵みから得た染料をもとに、染師の技法とともに膨大な手間をかけて受け継がれてきました。
化学染料と草木染、同じ色だとしても、その違いは「美しい色が千年もつか、もたないか」だ、と染司・故吉岡常雄氏は語りました。
また、草木染には、美しい色を表現するだけではなく、日常生活に密着した理由がありました。
草木染に使用される染料の原料は薬草です。そのため、生薬として様々な効能があり、古くから用いられてきました。
また、この薬草を染料として使用することによって、虫食いを防いだり、毒虫・毒蛇除けとしたり、病状を和らげたり、殺菌したりすることができました。
草木染は、染色の目的とともに、身体保護や保存の効果を求めて行われたのです。
(原文まま 風俗博物館提供資料)

日本茜も古来より薬草として用いられ、浄血、婦人病、その他諸々の薬用効果があると言われております。
茜の生根を食したことがありますが、特に美味しくなく不味くもなく、調理次第というところでしょうか。今度、アルコールに根を漬け込んで、茜酒にトライしようと思っています。

日本茜だけでなく草木染には生薬としての一面があったということを初めて知り、先人たちの知恵の奥深さを感じました。

草木染イメージ

草木染イメージ