万葉草ファーム/日本茜栽培

日本の伝統染料植物 日本茜の栽培

ネギの苗からネギ坊主

春に植え付けたネギの苗から、ネギ坊主が出ました。

ネギの苗にできたネギ坊主

えっ!? ネギ坊主って成長したネギから出るものじゃないの?
そう思う方も多いですよね。

そもそもネギ坊主とは、ネギの花のこと。

ネギ坊主ができるということは、子孫を残すための花を咲かせることにエネルギーを使う為、ネギ自体の成長が止まり、味が落ち、食感が硬くなります。
成長が止まることを意味するネギ坊主が何故、苗にできるのでしょうか。

ネギの苗の植え付けは、春と夏の2通りの方法があります。
・秋に種まきしたものを春に植え付ける
・春に種まきしたものを夏に植え付ける

今回のネギ坊主は、秋に種まきして春に植え付けた苗にできたものです。
通常、春の苗の植え付け時期は、3月~4月で春の到来とともに暖かさを感じる頃ですね。

しかし、春には「寒の戻り」というものがあります。

ようやく暖かくなってきたところに、一時的に寒さがぶり返す現象で「花冷え」とも言いますね。
そして「寒の戻り」の後には、再び暖かな日々に戻ります。

ネギは、このような状況下で太い元気な苗が成長している場合に限り、春のネギ坊主が出ることがあります。
一体何故でしょうか?

ネギの立場になって考えてみましょう。

…春の到来とともに暖かくなり、寒の戻りで寒くなり、再び暖かくなる…

ネギからすると暖かい季節が終わり、冬が訪れて、そして春になったと解釈しているのです。
そのため、子孫を残そうと花を咲かせる準備をするのです。

実際、夏に植え付けたネギの収穫は冬の1月~2月であり、3月になっても収穫されていないネギにはネギ坊主ができます。
冬を超えたネギは春の到来に合わせ、花を咲かせ子孫を残そうとするのです。

そうなんです…春に植え付けた元気な苗は、寒の戻りによりそれと同じことをしようとしているのです。

ちょっとやるせない気がしますが、それも植物の生命力の強さならではのことです。

さて、ネギ坊主ができた時の対処方法ですが…1本ネギ(長ネギ、白ネギ、根深ネギ等)の対処法は、残念ながらありません。

ネギ坊主ができた時点で収穫するしかありませんが、蕾の状態なら蕾自体は食べることができ、天ぷらがおすすめです。
私は生で食べてしまいますが・・・

よろしかったら、お試しください。

ネギ坊主

蕾の状態のネギ坊主