万葉草ファーム/日本茜栽培

日本の伝統染料植物 日本茜の栽培

日本茜の自生地

自生している日本茜の様子を観察してきましたが、立派に熟した果実がなっており、ひと安心です。

自生している日本茜の果実

秋の季節の自生している日本茜の見つけ方をご紹介します。

◆まずは、熟した黒い果実を注意して探します
◆黒い果実を見つけられたら、その周りにハート状の葉を探します
◆葉があったら、茎を触ります

茎が四角で全体に小さい棘があるなら、ほぼ日本茜です。(棘は痛くないので心配いりません)

私が知っている自生場所のひとつとして、下の写真の黄色く囲った場所に生息しています。

特徴としては、
◆森の中や端で鬱蒼と雑草が生い茂っている所
◆1日の日照時間は木漏れ日なども含め4~5時間
写真の場所は東に面していて、お昼になる前に日陰になってしまいます。

日本茜が生息している場所

初夏で草が生い茂っている時期より、果実が熟している今の時期の方が日本茜を見つけやすいかと思いますのでトライしてみてください。

葉の形で日本茜を見つける方法は、こちらをご覧ください。

昨年あたりに話題になりましたが、皇居の東御苑で日本茜が自生していることがわかり、その株を集め、約3年ほど皇居内で栽培したそうです。目的は正倉院の宝物の復元のため。掘り上げた根を正倉院に提供し、奈良時代の錦の糸の染色が再現されました。

「皇居の日本茜」というプレミアムな染料を任された染め師の方々もさぞかしプレッシャーがあったかと想像します。

皇居でも近くの野原でも、どこに生息しているものでも、日本茜は希少な植物であることに変わりません。
土地所有者の許可を得ず、自生している日本茜の根を、むやみやたらに掘り上げて採種するのは控えましょうね。