万葉草ファーム/日本茜栽培

日本の伝統染料植物 日本茜の栽培

日本茜のタネの生理学

ご存じのように植物のタネの発芽には、水・温度・酸素が必要です。
外的要因として発芽に光が必要なものが「好光性種子(こうこうせいしゅし)」です。
反対に暗黒下で発芽しやすいものが「嫌光性種子(けんこうせいしゅし)」です。
この嫌光性種子は、人によって解釈が違うような気がします。
「光にあたると発芽しない」という解釈。
「光を必要とせず暗い方が発芽しやすい」という解釈。
自分は後者だと思うのですが…

日本茜のタネは嫌光性種子と考える人が多数です。
私も自宅での日本茜のタネまきは、嫌光性種子として「まき床」にタネの直径の2~3倍の深さにタネを埋め、覆土をしています。

しかし、比較実験としてタネを埋めず表土に置いただけのまき床を観察していました。
そのまき床の日本茜のタネから発根が確認できました。

日本茜の発芽1
日本茜の発芽2


この結果からは、日本茜のタネは光があたっても、あたらなくても発芽するということになります。
光をあてる・あてないでの発芽率も特に大きな差異は、現時点ではないように思いますが、更に検証数を増やしてみないと何とも言えません。